ロシアのウクライナ侵攻によってフィンランドが国際的な関心を集めている。特に、フィンランドの北東のスオムッサルミにある冬戦争博物館と軍事史に対し国内のみならず海外からも博物館を訪れる人が急増しているという。
関心の的は、フィンランドの冬戦争(1939-1940)と今回のロシアのウクライナ侵攻との間に類似点だ。 博物館のマルコ・セッパネン館長によれば、「敵の宣伝工作、冬の条件、そして国を守るという強い意志」が似ているという。
冬戦争は、ソビエト連邦(ソ連)がバルト三国とフィンランドに対し軍事基地の設置とソ連軍駐留を要求、バルト三国は要求を受け入れたがフィンランドは応じなかったが故に、1939年11月30日、ソ連は自らの国境警備隊がフィンランドから攻撃を受けたとして、フィンランドに侵攻した戦争だ。 スターリンは当初、フィンランド軍の3倍の兵力を投入することで、軍事侵攻してすぐにフィンランドは和平を求めてくると考えていたが、フィンランド軍の粘り強い抵抗の前に苦戦を強いられた。
フィンランドは冬戦争で、多くの犠牲や領土の一部を失うが独立は守った。 一方で、独立を保っていたバルト三国は、1940年の6月から8月にかけて、ソ連に武力で併合され、それぞれソビエト連邦内共和国となる。この冬戦争の記念館がロシアの国境にちかく、戦闘地域だったスオムッサルミにある冬戦争博物館だ。
また、ヘルシンキにある軍事博物館も冬の期間の日曜日、これまで100人前後の訪問者であったが、ここ最近は300人に増えたという。館長のラウリ・ハ―ヴィストさんによれば、ウクライナ侵攻で関心が高まり、今後夏の期間に入るので訪問者数は増加するだろうと予測している。
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