ロシアへの制裁中というが、首都ヘルシンキで多くのロシア人を見るようになった。フィンランド外務省によると、ロシアからフィンランドへの国境通過は、春と比べ夏は30%増加したという。ロシアがウクライナに侵攻したのち、欧州連合(EU)はロシアからの空の旅を禁止したが、フィンランドは、観光ビザを発行しており、また、欧州国家間において国境での検査なしに入国できる協定であるシェンゲン協定に加盟しているが故、ロシア人は陸路でフィンランドに入国、そして他のEU諸国に飛行機で入国している。ただし、ロシア人がフィンランドで滞在せず単に通過するだけとしたら、次回、新しいビザ申請は許可されない可能性があるというが、外務省によればチェックは難しいという。
今や新たな観光ビジネスが生まれ、ロシアのモスクワやサンクト・ペテルブルグ等の都市からフィンランドのヘルシンキ空港まで、観光バスや車で送迎するサービスがある。国境警備隊からの発表によれば、国境を通過する人の数は、コロナ禍規制前の水準に戻ったとのことだ。
ウクライナ侵攻後、ロシアに対する国民感情は悪化しており、フィンランド国内では、ロシア人に対する観光ビザ発行を停止すべきだという意見が大多数を占め、マリン首相もロシア観光客によるEU諸国への入国を制限する決定をEU全体の決定として求めると言っており、ロシア人の観光客がEUから締め出される日が来るかもしれない。
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