フィンランド北部地方のラップランドで、スノーシューを履いて雪の積もった森の中でのハイキングプログラムに参加した。ハイキングが始まるまではスノーシューを履いて歩くだけだから、ほとんど問題なく楽しめるだろうと簡単に考えていたが、考えが甘かった。雪の深さは70センチぐらいあったが、ガイドさんが人に踏まれて雪が固くなった歩きやすい道を選んでくれ、ゆっくりではあるがほとんど問題なく歩けた。
しかし、その道筋からちょっと脇にずれたところを踏むと、雪が柔らかく30から40センチぐらいは雪の中に足が沈む。立った状態で足が沈むだけなら雪の中から出るのはほとんど問題ないが、バランスを崩し尻もちついた場合は最悪だ。つい手をついて起き上がろうとすると、その手が雪の中にドボット入り、手をついて立ち上がることは不可能だ。膝に力を入れて起き上がるしかないのだが、立ち上がりやすいようにスノーシューの位置を動かそうとしたのだが簡単ではない。
ハイキングの最中、4、5回は尻もちをつき何とか起き上がろうとしだが、スクワット運動をしているようで体力を消耗する。また、スノーシューを履いて後ろへとバックはできない。バックすると後ろに倒れてしまうのだ。ハイキングの前は、歩きながら自然の景色を楽しみ写真を撮ろうと考えカメラを首にかけて歩くと、雪の中で尻もちをついて埋まったりしたとき、カメラも雪の中に入ってしまった。結局歩いている間は、カメラをバックバックにしまい、写真を撮るどころではなかった。自然を堪能しながらスノーシューでのハイキングを楽しむはずが、日頃の運動不足で汗だくだくで悪戦苦闘のハイキングとなった。
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