コロナ禍が続く中、フィンランドでは8月9日から新学期が始まった。しかし、教職員組合がこのほど行った調査によれば、コロナ禍ということもあり、教師たちの葛藤が浮き彫りとなった。
結果は深刻なもので、教職員組合に所属している教師の実に3分の1以上が転職を考えた、あるいは考えていることが分かった。彼らのほとんどは、小中学校の教師で、40%近くが教師を辞めることを今なお検討していると回答している。また調査によると、44%の教師がストレスと倦怠感を経験したと答え、特に高校の教師では、倦怠感を経験した教師は81
%に上った。教師という職はストレスなどを感じることは多いそうだが、コロナ禍でさらに難しい状況に直面したということだ。教育に力を入れているフィンランドでは、教師という職業は最もリスペクトされる職業の一つで、資格を取るためには大学での学士課程取得だけではだめで、大学院で修士課程を終了しなければならない。修士課程までの学習と訓練を受けた教師たちであるため、子供たちはどの学校に行ったとしても、同じレベルの教育を受けることができ、フィンランドの教育レベルは世界的に高水準が保たれるというわけだ。
また調査では、遠隔教育は子供たちにプラスの効果をもたらすことは難しいとも答えている。新学期を迎え、コロナ禍が続く中で、教師たちの内外共の新たなチャレンジが始まっている。
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