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「暗い日々」の始まり

フィンランドで一年のうち最も日照時間が短くなる時期が始まった。先日、朝8時に外へ出てみると、太陽ではなく月が明るく輝いており、まるで夜中のような感覚だった。


日照時間が最も短くなる今月21日の冬至には、首都圏での日の出は午前9時半ごろ、日の入りは午後3時ごろとなるが、北部のラップランドにおいては太陽が昇らないため、日照時間はなく一日中夜が続く。


この時期はクリスマスシーズンでもあるが、寒く暗い日が続くこともあり、一般的に気分が落ち込みやすく鬱病となる人が多いと言われている。コロナ禍以前は、多くの人々が冬休みに、太陽の光を満喫できるギリシャ、スペインなどに旅行に出掛けていたが、今はパンデミックの最中でそれも難しい。暗く寒い日々が続く12月、多くの人々が家の内外にさまざまなろうそともくを灯す。


フィンランドでは、ろうそくはクリスマスギフトの一つとして人気があり、また、人々にとってあかろうそくの灯りは希望であり、ぬくもりであり、心を癒すものなのだ。

ちなみにろうそくの消費量はフィンランドが世界一だ。


しかし、暗く寒い時期が始まったが、雪が積もり始め道路が一面白いカーペットのように雪に覆われる時、その雪が月や街灯の明かりに反射し、キラキラと輝く。その光景で、暗く寒い時期の中で心が癒され、雪がもたらした美しさに感動する時間を過ごすことができる。

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